社会医療法人春回会 井上病院睡眠センター

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お客様の声:過眠症「ナルコレプシー」と診断されて(50歳代 女性)

過眠症「ナルコレプシー」と診断されて(50歳代 女性)

「睡眠欲求」

大学生の頃に自分が次のように友人から聞かれたら「何か欲しいものが無いかと聞かれたら,わたしなら『睡眠』と答えるわ.私は睡眠欲が深いのよ!」
当時の私はそれくらい眠かったのです.

大学以降は,自分が積極的に関わる必要がない場面や静的な時間にはいつの間にか眠っていることがたびたびありました.ですから,私は睡眠にはとても気を使っていました.寝室環境を整え,睡眠時間帯や睡眠時間はもちろん食事や運動にも気を付けました.休日や時間に余裕のある時は睡眠時間を確保する事を最優先しました.

「人間ドックでの睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査」

私は毎年人間ドックに入院し,その折,睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査を受けています.判定はいつも「A判定」(睡眠時無呼吸症候群は否定的である)でした.

しかし,所見には「・・・・日中の強い眠気もあるようです.睡眠不足などがあれば生活習慣を見直してください.眠気の原因が不明ならば専門医療機関を受診してください.」とありました.この記述は,上述した私の自覚を揺さぶりました.

そして,井上病院で終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)と反復睡眠潜時試験(MSLT)を受けることとしました.

「情動脱力発作を伴わないナルコレプシー」の診断

この病気は600人に1人の割合で発症するそうです.適切に薬を用いること並びに副作用に関して定期的なチェックを行うことによって症状を改善して生活の質を高めることが出来ると専門医より説明を受け指示に従うこととしました.

「睡眠記録とお薬の内服治療」

診断後,私は睡眠日誌をつけながら自分の眠気と内服薬との関係を観察しながら,現在の生活を送っています.起床後にお薬を服用するとみるみる頭がクリアになっていくことが感じます.寝付くまで疲れを全く感じず,活動量が非常に増えました.また,眠気や疲れを感じていた時に口にしていたチョコレートやお茶などは自然と必要なくなりました.

このように,睡眠に関して健常な生活を20歳代から送る事ができていたらと思うと,大いに残念です.しかし,このことを悔いても詮無いのです.

眠っていた分,これからの有限の時間を存分に選択的に生きる事に精力を傾けなければなりません.

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